ゴーギャンが1891年に描いた「Ia Orana Maria」(イア・オラナ・マリア)というタイトルの絵がある。
タヒチの女性を描いた彼の代表作だ。‘イア・オラナ’とはタヒチの挨拶だ。ゴーギャンがタヒチに着いて最初に聞いた言葉だろう。
僕はゴーギャンがタヒチを描いた絵が以前から好きだった。僕が思い浮かべるタヒチのイメージは少し色あせたゴーギャンの油絵の中の空気感、色だった。
そして実際にこの目で見たタヒチは強烈な光の中にありゴーギャンの世界とは全く違って見えた。しかしタヒチで過ごし文化や歴史に触れていくうちに漠然とだがゴーギャンの描いたタヒチの色に日本的な侘び寂を感じたのだ。
ゴーギャンは浮世絵が好きで構図などを参考にしていたということもあるのかと思うがまだ答えは見つからないがゴーギャンの絵が僕をタヒチの色彩にはまるきっかけを与えてくれたことは確かだ。
タヒチ島西海岸から見たモーレア島に沈むサンセットはゴーギャンが「古城のよう」と言ったほど尖った山並みが美しい。そのモーレア島こそジェームズ・ミッチェナーが書いた『南太平洋物語』の舞台だ。1958年にはハリウッドで『南太平洋』というタイトルで映画化された。
しかし撮影場所はハワイ州カウアイ島の北海岸のハナレイ、ハエナ、ルマハイの美しいビーチとプリンスビルだった。現在その場所から見える尖った山が物語の象徴になっている伝説の楽園‘バリハイ’とされ観光の目玉になっている。
僕は『南太平洋』の世界観が好きでカウイア島には何度も訪れたが、やはりジェームズ・ミッチェナーが感じた場所、本当の『南太平洋物語』そして‘バリハイ’を見たくなりタヒチのモーレア島を訪れた。そこは『南太平洋』の世界そのもので自然に溢れ、リーフに囲まれたエメラルドグリーンの美しい海と険しい山並みの姿は僕を虜にした。
貿易風の涼しい風と満点の星空は至福の時を与えてくれた。
ゴーギャン、ジェームズ・ミッチェナー、そして僕が何度も繰り返して読んでいるサマセット・モーム。彼らもそんなタヒチの魅力にはまってしまった人達だと思う。
タヒチの光と風に誘われて僕もこれからも通い続けるだろう。
Hilo Kume
【2009年 Hilo Kumeさんのスケジュール】
3月1日 大阪城ホールのフラピクニックに出店
3月25日〜31日
横須賀サイカ屋「ハワイフェスティバル」
4月1日〜6日
名古屋松坂屋「ハワイフェスティバル」
5月 新江の島水族館『渚ギャラリー』での個展
8月初旬 玉川高島屋5階アートサロンでの個展
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Special thanks for Mr. Hilo Kume